社会保険労務士の勉強を始めたけど、仕事が忙しかったり、子育てもあったりで、なかなか勉強ができないため、勉強の質を高める勉強法によって、最短合格を目指したい。
夜まで残業、さらに家事や育児を両立しているサラリーマンにとって、がっつり勉強はなかなか難しいですよね。
そんな私が出した社会保険労務士(社労士)を最短合格するためのベストな勉強法の最終結論は、
最短合格(時短学習法) = 質(勉強方法) × 量(勉強をどれだけやったか)
の方程式を意識することにつきます。
ライバルである他の受験生と比較して、量で劣るのであれば、やるべきことは質(勉強方法)を高めること以外ありません。
つまり、効率の良い時短学習法を身につけられるかどうかが、あなたにとって社会保険労務士の合格に間違いなく大きく直結します。
そのためには、社会保険労務士試験における戦い方(最短合格をするための時短学習法)を理解しましょう。
具体的には、
- 過去問で頻出論点や出題傾向を掴み、基本を押さえる
- 記憶の試験であることを意識し、繰り返し学習する
- 科目横断的に勉強する
- 社会保険労務士の試験は国家試験であることを理解する
の4つを勉強開始前に知っておくことにつきます。
そこで、本記事ではこれらについて具体例を交えながらご紹介していきます。
最短合格勉強法をさらに知りたいなら
社会保険労務士(社労士)の最短合格への勉強法でやってしまいがちな3つの失敗
社会保険労務士試験で最短合格を目指し勉強する段階で、やってしまいがいちな勉強方法の失敗として、
- 過去問学習をしていない
- 全てを理解しようとして、消化不良になっている
- 難問ばかり理解しようとして、基本を疎かにする
の3つがよく見られます。
大学生などのように、量を確保できる場合であれば、全てを理解しようとしても時間は足りるかもしれません。
しかし、仕事や育児の合間を縫っての勉強スタイルである、あなたにはとてもおススメできない方法であることを断言しておきます。
それでは、具体的にそれぞれご紹介していきます。
過去問中心で学習していない
社会保険労務士試験は過去問の学習が非常に重要になります。
過去に問われた問題から論点を変えて、違う角度から出題してくることはよくある傾向です。
また、出題傾向を知る上でも欠かせないアイテムとなります。
過去問の攻略は最短合格への近道といっても過言ではなく、過去問だけで本試験の半分は得点できます。
このため、過去問で出題傾向を把握せず、頻出論点や重要論点を押さえないことは合格を遠ざけてしまいます。
全てを理解しようとして、消化不良となっている
社会保険労務士試験は科目数が多く、各科目の勉強範囲もとても広いため、全てを理解しようとすると時間が膨大にかかってしまい、中途半端につまみ食いしたような状態となり、消化不良のまま次の科目の勉強に着手していくこととなってしまいます。
また、そもそも社会保険労務士試験は満点を目指す試験ではありません。
基本事項を徹底的に押さえて合格基準点を目指すのが定石です(年によって変動しますが、例年6割~7割程度です)。
頻出事項や重要論点に焦点を絞るべきなので、全てを完璧に押さえようとするのは、社会保険労務士の勉強においては非効率そのものです。
試験科目の内容が知りたい方は、下記のページをご覧ください。
社会保険労務士の試験内容をカイセツ【試験制度の概要を知ろう】
社会保険労務士の資格に興味があるけど、オフィシャルサイトの記載では理解しづらかったので、もう少しかみ砕いた表現で、どんな試験なのか知りたい。 社会保険労務士の試験に興味があるのであれば、試験運営元の社 ...
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過去問ばかり理解しようとして、基本を疎かにする
社会保険労務士試験で問わる問題の多くは基本問題です。
勉強段階で難問ほど気になり、そこに時間をかけようとすることはありがちですが、難問や奇問は僅かなので、基本事項を徹底的に固めることに注力しましょう。
社会保険労務士の試験対策上、あまり出ない論点や難問とされる単元を押さえてもあまり費用対効果は良くありませんので、勇気をもって外しましょう。
過去問だけの勉強で、法改正事項を押さえない
社会保険労務士試験には法改正がつきものです。
毎年法改正は行われ、それが試験にも反映されることがあります。
過去問に頼り切ってしまうと、過去出題された問題のため、法改正に対応できなくなります。
予備校を利用していれば良いのですが、独学の場合は自分で情報収集し、その都度改正事項をブラッシュアップし、知識を最新のものにしていくことが欠かせません。
社会保険労務士(社労士)の最短合格におすすめの勉強法のコツは4つ
社会保険労務士試験に最短合格するための勉強法は世にいくつもありますが、やるべきことはいたってシンプルで
- 社会保険労務士の試験は国家資格であることを理解する
- 過去問で頻出論点や出韋提希港を掴み、基礎力を高める
- 記憶の試験であることを意識し、繰り返し学習する
- 試験科目を横断的に学習する
のたった4つだけです。
これらを意識しながら勉強ができるかどうかで、勉強の質の高さが雲泥にも変わってくるほど重要な事項となります。
それでは、それぞれご紹介していきます。
おすすめの勉強法のコツ1:社会保険労務士の試験は国家資格であることを理解する
社会保険労務士試験は国家資格です。
国家資格とは、国がその者の知識水準がその分野において一定以上であることを証明するものです。
つまり、最低限身につけておいてもらいたい基準が存在します。この基準(合格点)さえクリアすればよいため、満点を目指す必要はハナからないのです。
難問奇問や、数年に一回しか出ないような論点にまで勉強範囲を広げる必要はありません。
上記の問題(30点程度)は捨て、基礎問題で確実に得点を重ねることが大切です。
おすすめの勉強法2:過去問で頻出論点や出題傾向を掴み、基礎力を高める2つのコツ
社会保険労務士試験において、頻出論点や出題傾向を押さえ、基本事項を固めていくことは必須です。
基礎力なくしてこの試験は突破できません。
過去問を利用し、基礎力を高めていくコツを2つ紹介します。
過去問から焼き増し問題や類似問題は頻出論点だと理解する
過去問は社会保険労務士試験攻略に欠かせないアイテムです。
なぜなら、本試験では
- 過去から出題された問題の類似問題(角度を変えた問題)
- 焼きまわし問題
が多く出題される傾向にあります。
科目や単元によっては、毎年のように焼きまわしされている問題も存在するほどです。
裏を返すと、類似問題や焼きまわし問題は、重点的に押さえる必要がある頻出論点なのです。
過去問で頻出論点を押さえるだけで本試験で5割は得点ができるようになります。
基本論点のマスターこそが最短合格への一番の近道
難しい問題ばかりだと、ほとんどの受験生ができいため、合格率が極端に低くなってしまいます。
国としては、社会保険労務士の試験を実施している以上、想定合格率や合格者数を設定しており、一定のレンジに収まるように試験難易度を調整しており、上記のようになるのは一番避けたい事態であると言えます。
上記を前提にすると、難問や奇問の問題に目が行きがちですが、これらは一定のレンジに収めるための最終調整を行っているにすぎず、それよりも合格基準点を獲得するためには基本論点を確実にマスターできているかが合否に大きく左右します。
そのためには、学習範囲を広げすぎると学習効率も非常に悪くなってしまうのと同様に、過去問をイチから全問勉強するのは辞めましょう。
なぜなら、全科目全問こなすのはあまりに膨大な量になってしまうからです。
科目にもよりますが、1科目だけでも何百ページ、何百問という量になるものがほとんどで、とても全てを網羅しきれません。
それよりも、頻出事項や重要論点、苦手分野に絞って学習するのがベターです。
五肢択一形式の過去問ではなく、科目ごとに分かれた一問一答形式を利用することをおすすめします。
なぜなら、
- 過去出題ポイントと傾向がすぐわかる
- 分野別、単元別の学習ができる
からです。
五肢択一形式は本番同様ですが、それは模試や答案練習の段階で鍛えていけばよく、それまでは重要度や出題頻度が表示されていたり、分野別・単元別に収録されていることが多い一問一答形で学習することをおすすめします。
過去問を利用し頻出事項や苦手分野を拾い上げ重点的に学習していくのがキモです。
難問や奇問は一旦飛ばし、基本事項の徹底理解に努めてください。
おすすめの勉強法のコツ3:記憶の試験であることを意識し、繰り返し学習する
近年では長文での出題形式により、読解力が問われる問題も一部ありますが、社会保険労務士は記憶の試験です。
もう少しかみ砕くと、法律の試験です。
法律とは国が定めた絶対のルールであり、誰が読んでも同じ解釈でなければなりません。
極論すると、条文などの成り立ちがどうであれ、条文の内容さえ記憶できていれば、社会保険労務士としての仕事は充分に全うできるからです。
※条文の成り立ちや意義を全く理解しなくて良いわけではないことに注意ください。
暗記に特に適している試験科目
社会保険労務士の試験科目のなかでも、特に暗記に適している科目(単元)として、
- 労働安全衛生法(安全衛生管理体制、特定機械等など)
- 雇用保険法(所定給付日数、給付の種類や要件など)
- 健康保険法(高額療養費算定基準額、被保険者・被扶養者など)
などが存在します。
これらは、毎年出題される論点があるため、重点的に記憶しましょう。
さらに、数字要件を問う出題も多く見られ、例えば雇用保険法はその傾向が特に強い科目です。
最短合格(時短学習)を果たすためには、
過去問を中心に、問題を解く過程でそのような論点は早い段階で憶えてしまいましょう。
繰り返し学習時に気を付けるべきこと
繰り返し学習を行う理由は、主要論点の知識の定着を図ることで、満点を狙うのではなく合格ラインを突破することに他なりません。
そのためには、
- 学習範囲や押さえるべきポイントを把握し、ある程度絞ること
- 全科目を万遍なく反復すること
です。
学習範囲や抑えるべきポイントの把握するためには、先ほどお伝えしたとおり、どの論点が類似問題や焼きまわし問題なのかを過去問から探すことです。
そして、全科目満遍なく反復するためには、
- 全科目の学習が一通り終わったら周回学習を始める
- 1つの科目に費やす時間と回転スパンを徐々に短くしていく
この2点が非常に大切です。
全科目の学習が一通り終わったら、最初に学習した科目からリピート学習をしてください。最初に勉強した科目はその段階ではかなり前の知識になっているはずです。当然忘れている部分もあるでしょう。
そこで、繰り返し学習を始めます。全科目の学習スパンを決めて、それまでにまずは1回目の復習をします。
例えば、まずは1ヵ月間で全科目回し、次は2週間で全科目回す
というように、1科目にかける学習時間と回転スパンを徐々に短くしていくことです。
こうすることで、最初は時間がかかっても、徐々に短いスパンで周回学習が可能になります。
全10科目あるので、全科目の学習を何回転もさせることが重要です。
反復学習こそ記憶定着には必須となります。
おすすめの勉強法のコツ4:試験科目を横断的に学習する
社会保険労務士試験の勉強には横断整理学習が非常に有効です。
それは、
科目同士・単元同士での共通事項や類似点等を比較しながらまとめて押さえられる
からです。
科目や単元ごとに単独で学習していくと、それらの関連知識で微妙に異なる点が混在しやすくなります。
例えば、
・労働基準法の退職手当の請求権の時効は5年だが、年金給付を受ける権利の時効はどうだった?
このようなことが起こりがちです。
そのため、表などを用いて比較し、横断的に押さえることは非常に有効です。
*因みに年金給付を受ける権利の時効も5年です。
科目横断的な学習とは、
科目同士や各単元の共通事項や類似点・相違点を横断的に、体系的に押さえることで、覚えるべきポイントを整理
を指しています。
- 労働者災害補償保険法と健康保険法の補償内容や対象者の違い
- 時効の期限が2年のもの、5年のものはどれか
- 書類の保存期限が2年のもの、3年のものはどれか
- 端数処理や不服申し立ての違い
などによって、科目ごと、単元ごとで整理・比較して押さえていくとグンと効率が良くなります。
時間短縮に必ず繋がりますので、最短合格を目指すのであれば必須の勉強法です。
社会保険労務士(社労士)の試験を最短合格におすすめの勉強法における裏技(コツ)
社会保険労務士の専門学校であるクレアールさんが販売している「社会保険労務士 非常識合格法」に書かれている情報の一部のエッセンスと試験傾向などのを私なりに解釈してお伝えしたにすぎません。
第4、5章内に書かれている過去問題正しく使うために知らないと損する最重要な知識ですので、1分でカンタンにできる資料請求【無料】して情報収集するのが吉です。
最短合格勉強法の裏技
まとめ
社会保険労務士試験はとても難しい試験です。試験科目の多さ、学習範囲の広さ、合格率の低さがそれを物語っています。
しかし、勉強法さえ間違えなければ最短合格も十分狙うことができます。
それには、正しい勉強法を身につけ実践することです。
社会保険労務士試験が記憶を問う試験であることや、満点でなく合格必要点を狙う試験であることを強く意識し、過去問の重要性を理解し、効率の良い学習をしていけば、最短合格は夢ではありません。
社会保険労務士の合格に導く過去問の解き方【これだけ抑えればOK】
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